父と古銭
2008年 02月 25日
このような古銭等のニュースに触れるたび、私は心痛む思い出があります。
父が、「合格祝いに、欲しいものを買ってあげよう」と言いました。
どの程度の金額かは言いませんでしたが、私は、家の経済状態をそれなりに知っておりましたので、妥当な線で、
「プレイヤー」が欲しいと言いました。
その頃、深夜番組で流行っていた、アメリカのヒット曲(曲名は忘れました。メロディは覚えています)を聞きたかったのです。
でも、父は、デパートの古銭売り場に行きました。
父がコレクションしていた一番大事な明治の一円硬貨を売って、その代金でプレイヤーを買うということだったのです。
父は、コインを握り締め、暫く売り場で考え込んでいました。
私は、父の気持ちがわかりました。
「プレイヤーは今度でもいいわ。あの歌も、もう下火になったし急いで買わなくてもええんや」と言いました。
確か、その当時の値段で1万円で売れたと思います。
私・・・その時どうしようもなく悲しかったのを覚えています。
父の大事なものを売ってしまった、そして私の遊びのために・・・・・
「さぁ、買いに行くで」という父に心の痛みを覚えながらも従いました。
プレイヤーだけを買いました。
そして後日、お年玉を貯めていたのでレコードの盤を買いました。
その時、私は、父の好きなレコードを1枚買ったのです。
それとなく、父の好きな歌を聞いておりました。
聞いたこともない歌手名と曲名でした。
確か、「神楽坂はんこ」???だったような・・・・お座敷小唄???
父の大事な古銭は戻ってきませんが、自分自身の気持ちを楽にさせたかった・・・
今も、実家にそのプレィヤーはあります。多分もう動かないと思います。
湿っぽい日記になりましたが、昨日のオークションのニュースで思い出しましたので。
人気blogランキングへ
ランキングに参加しています。ポチッと応援お願いします。
by udonn418
| 2008-02-25 15:28